ウィメンズヘルス

産前産後の女性に多い!!腱鞘炎対策!

今日はママに多い
手首の腱鞘炎」についてお話ししていきます!

私は、整形外科クリニックで勤務しているのですが、赤ちゃんを連れたママが手首の痛みで来院されるのをよく見かけます。
リハビリオーダーが出ない方にも、ADL指導や簡単なセルフエクササイズなどをお伝えすることがあるので、そのときに私が実際にお伝えしていることなどを皆様にシェアできればと思います!

今日もよろしくお願いいたします✦ฺ

ママに多い腱鞘炎とは

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腱鞘炎についてざっと説明すると……

腱鞘炎には、指の付け根に痛みや腫れなどが起こる「ドケルバン病」、指の曲げ伸ばしの際に引っ掛かる「ばね指」などの症状があります。

産後に多いのはドケルバン病で、短母指伸筋腱と長母指外転筋が手首の背側にある手背第一コンパートメントを通るところに生じる腱鞘炎です。

ドケルバン症候群は主に、母指の使いすぎで腱に負担がかかり炎症することで起こる通過障害です。

治療として、局所の安静、投薬、腱鞘内ステロイド注射などの保存的療法が適応となります。

ドケルバン病になりやすいのは、妊娠出産期の女性や更年期の女性、指を良く使う仕事の人と言われています。

より詳しく知りたい方は
日本整形外科学会ホームページがわかりやすいです!

産後のママは腱鞘炎になりやすい

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ではなぜ、産後のママはドケルバン症候群になりやすいのでしょうか。

理由は2つです。

1つ目は女性ホルモンの変化。

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産後はエストロゲンの分泌が急激に減少します。
エストロゲンは、筋肉や腱などの関節支持組織にも分布しており、それらの柔軟性を維持する働きをするとされています。
エストロゲンが減少している産後に、赤ちゃんの抱っこなどで手首を多く使用することで負担が蓄積し、腱鞘炎になりやすいと考えられます。

2つ目は育児動作による過負荷。

赤ちゃんの1日の抱っこ時間は3時間、授乳はトータル160分ほどという意見が多く、だいたいこれくらいの時間、赤ちゃんを手で支えているわけです。(個人的にはもっと長時間な気がする…)

そして新生児はまだ首が座っておらず、グラグラの頭を支えてあげなければなりません。
こういった理由からお母さんの手首へ負担がかかり、腱鞘炎になってしまうパターンが多いです。

腱鞘炎になる理由と育児動作

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冒頭でお話ししたように、
腱鞘炎になる理由は母指の使いすぎ。
手背第一コンパートメント(短母指伸筋腱と長母指外転筋)に負担が繰り返しかかることで腱鞘炎になりやすいと考えられます。

ではどうして育児動作で手首に負担がかかるのか、
実際の育児動作を見ていきましょう!

 

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\抱っこ/

新生児の赤ちゃんは首が座っていないため、頭を支えてあげる必要があります。
抱っこの際に、手のひら全体で頭を支えてしまうと手関節が尺屈してしまい長母指外転筋へ負担がかかってしまいます。

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\授乳/
抱っこと同様に、赤ちゃんの頭を支えてあげなければいけません。
それに加えて、乳首に赤ちゃんの口を近づけて加えさせてあげなければいけないので(ラッチオン)その操作で過剰に手に力を入れてしまい母指に負担がかかってしまうことが多いです。

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\抱き上げるとき/
赤ちゃんが寝ている状態から抱き上げる際の抱き上げ方も気をつけなければなりません。
抱き上げるときに、母指を掌側外転させた状態で抱き抱えることで負担がかかってしまいます。

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では手首に負担のかからない
育児動作を指導するには…?

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\抱っこ/
新生児の頭を支えるのは手のひらではなく前腕で。
左右交互に抱くなど片方の手に負担をかけすぎないような工夫も必要。

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\授乳/

授乳クッション+タオルなどで高さを調整し赤ちゃんの頭を支えなくてもいいようなポジショニングを行う。
ラッチオン後は手で支え続けず、タオルを頭の下に挟むなど工夫し手をフリーにしておく。

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\抱き上げるとき/

母指の掌側外転をなくすように、手のひら全体を赤ちゃんの体の下に入れ前腕〜手掌全体で体を支えるようにしながら抱き上げる。

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その他の対策✦ฺ

\スマホ操作/
初めての育児はわからないことばかりで、スマホで検索魔になるママは多いです。
それに授乳中、暇だからついついスマホをいじっちゃうってママも多いのでスマホの触り方も案外大切。

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\調理/
赤ちゃんを抱っこしながら家事するのは日常茶飯事で、なんでも片手で頑張りがち。
手首が痛いときはフライ返しとかお鍋の持ち方も工夫してみることをお勧めしています。

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\やかんの持ち方/
これ、私が産後に手首を痛めた原因。
これもついつい片手でやっちゃうけど、手首が痛いときは反対の手も添えることをお勧めします!

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腱鞘炎対策

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腱鞘炎になった際の治療の第一選択肢は安静です。
炎症状態にあるので疼痛の強い段階でガツガツ運動療法を行なっていくのではなく、いかに患部に負担をかけないで日常生活を送れるかという動作指導を大切にしています。

疼痛の強い場合は患部のアイシングもお勧めしています。

では最後に、
対策としてできるエクササイズをご紹介します!

\ボール握り/
3〜5指で子供用のボールを握りこむ運動。

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\手首強化運動/
セラバンドを使って手関節の掌屈運動を行います
尺屈が入らないように意識しながら行うことがポイント

今日もここまでお読みいただきありがとうございました!